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2011年12月記事

  • 執筆者の写真: 大地 翠
    大地 翠
  • 2019年4月9日
  • 読了時間: 12分

南蛮美術の光と影!~泰西王侯貴族騎馬屏風の謎!!!~


イギリス王(ギーズ大公、カール五世という説も)、フランス王アンリ四世、アビシニア王(エチオピア王)、ペルシア王

神聖ローマ皇帝ルドルフ二世、トルコ王、モスクワ大公、タタール汗

さてさて、翠(かわせみ)です。

先日、母親のおつかいで六本木で開催されているという

南蛮美術の図録を買いに行ってきたのですが、

今月はヴェネツィア展も行くしなあ、と思い

ショップだけ覗いて、図録や一筆便箋、ポストカードなどを

購入して帰ってきたのですが、

家に帰ってじっくり図録を読んでみると

これがなかなかたいしたもので、面白い!

あー!見てくればよかったー!!

東京はもう終わっちゃったよー!!

ということでみなさんと一緒に、図録を楽しんでみましょう。

さて、

一体、騎馬屏風の何が「謎」なのか?




これは、一見西洋美術の技法を持って描かれているようですが、

背景には金箔。しかも墨や岩絵具が使われているよう…??

しかし、遠近法や、陰影法も使われている。

これは一体……、西洋人が描いたものなのか?

それとも日本人が描いたものなのか?

一体、誰が、何の目的で?

騎馬像自体は主題として珍しくないが、

騎馬像ばかりが八体もならんだ連作は世界広しといえど、

なかなかないんじゃないの?こんなのは?他には!!

描かれた時代背景は、十六世紀中葉。大航海時代。

イエズス会フランシスコ・ザヴィエル日本上陸。

増えに増えまくったイエズス会信者を取り締まるため、

風向きは反南蛮文化。

キリシタン弾圧。

キリシタン弾圧。

地下へ逃げ込んで、

こっそりと、ひっそりと信仰を守る者たち。

そのために、その人々のために、

表向きは達磨像やお地蔵さまや教訓画なんかを描きながら、

裏では需要が増え続ける、聖母子像を描いていた絵師がいたわけです。

おそらく、命懸けで。

どうやら、この「泰西王侯貴族騎馬屏風」が描かれたのは、

そんな時代らしいということ。


きさま…そのうんこはどういうつもりだ!?

ほい~

…で、この時代は「セミナリヨ」という西洋文化を学ぶ学校ができたり、

キリスト教だけではなく、それまで存在しなかった遠近法や、陰影法など、

新しく入ってきた南蛮絵の技術を学ぶ絵師が、大勢いたのです。

では、この屏風絵は、

そういう者たちによって描かれたのではないか?

馬に乗る威風堂々とした主君たちの絵は、いかにも大名が好みそうなところであるし、

そういった依頼、もしくは、信仰の弾圧をやわらげるために、

大名のご機嫌取りのため、献上するために製作されたのではないか?

しかしそのような記述は残っていないらしい。

謎です。

描かれた目的が謎!

一体、誰が、何のために、

世界でも珍しい八体も並んだ騎馬屏風の連作を描いたのか。

しかも、日本画ではなく、

西洋の技法を用いて。

とても個人の力で製作できるものではない。

すると、組織か?

組織ぐるみで、共通の目的をもって、

統一された思想の下、製作されたのか?


ふくらんだズボンの座り方が可愛すぎる。

ほいほ~い、

そこで、現代の超科学力を持って、

エックス線分析を行おうということになったらしいのです!

するとですね…、

なんと……、こんなことがわかったらしいのです!

なんと!

絵によって仕上げ方が違う!

…どういうことかっていうと、

やはり、この屏風絵には大勢の人間が関わっていたということ。

で、

その人たちは一体誰なのかというと、

「イエズス会画派」の絵師たちではなかったか。

これは、イエズス会の上層部からの要請で製作されたものではないだろうか?

イエズス会画派。

さっき出てきた西洋技術を学ぶための学校「セミナリヨ」には、

画学舎が存在してたんですね。

これはイエズス会付属の工房で、イタリア人宣教師の指導のもと、

西洋絵画や、版画のほか、時計や、オルガンなんかが製作されていたのだそうです。

これが、「イエズス会画派」です。



ちょっと休憩☆

描かれたいろんな国のひとたち。




さらに分析すると、

いや、すごいよね…!現代科学の力!


当時の武家は、アラビア馬に対する関心が高かった。

この屏風絵は人物だけではなく、

それぞれの馬も、細心の注意を払いながら、丁寧に描き分けられてることから、

武家からの注文で描かれたのではないか?

と分析されるのだそうです。


つまり、

イエズス会からの要請で、信仰弾圧緩和の目的で、武家に贈られるための屏風絵を、

イエズス会画派の手によって描かれたのではなかったか!


すっげー!

現代科学&推理力!


さて、この推理は正しいのでしょうか?

どうなのでしょうかね?


しかし、いくら科学が発展しても、

当時のイエズス会画派の画家たちが、どういう思いでこの屏風絵を描いたのか、

それは誰にもわかりません。

想像するしかありません。


謎のままなんです。


謎といえば。

翠は、この図録をみていて、どうしても気になる絵がありました。

これです。

これ…いったいどういう状況なんでしょうか。

図録をみても説明を見つけられませんでした。

つぼの中に人がいて…??

それを周りの人が石で割って、助けだした…??

中から水があふれているようだ……。

中国…なのか…?

なにやら中から出てきた人は「助かった!」という表情をしていて、

手を引いてる人も、なんだか嬉しそうだ。

何があった!?

何でこんな大きなつぼの中に、水と一緒に入れられてたの?

この絵…、

ほかのキリシタン殉教図やら、聖母子像やら、地図やら、メダイやらのなかで、

ひときわ異彩を放っています。

この絵だけ、えっっらく浮いてます。

すごい気になります。

タイトルは「温公撃甕図」。

この「甕」という漢字がわからなかったので調べてみると、

訓読みで「かめ」といい、どうやら、この大きなつぼを指す言葉のようです。

温公という場所で、かめが襲撃された図、

という意味になるんでしょうか。

昔、こんなことがあったんのでしょうか。

それとも、物語から題材を得たのでしょうか。

うわー!

長い日記になっちゃった!

ここまで読んでくれたみんな、ほんとうにありがとう!!

Thx!



(2011年12月5日ブログ記事より移行)










ヴォルテールおいちゃんの背中。



(2011年12月7日ブログ記事より移行)








そしてロレンツィアさんの背中。


(2011年12月9日ブログ記事より移行)












今、今月の墜ち伝の背景を送り終えたところです!

ふう!


なんか今@ゲームズで鋼錬国家試験クイズー!というのやっててね、

二問まで覚えで正解したんだけど三問目の

「ウィンリイ・ロックベルの職業は?」で「オートメイル技師」と答えて

早くも不正解……。なんてこった。

スクエニっ子失格だよ私は……。

早くも三問目で不正解だよ!!!!うわあん!!

これはいかんので、押入れからゴソゴソと「鋼の錬金術師」を出してきて、

なんとなく十四巻を読み返していたら、

「本編よりオマケマンガのほうが面白いです。」というお便りがきたエピソード

のあとに載っている、ホークアイ中尉が銭湯に行く四コマにある

「ガッデム銭湯」

という台詞が妙に頭に残ってしまい、

ガッデム銭湯、ガッデム銭湯、と思い出してはニヤニヤする時間が

続いております。

たしかにいきなり十四巻だけ読み返した感じでは

オマケマンガのほうが明らかにおもしろい雰囲気だよ!

すんごい勢いで屁を出してる人とかいるし…。

いや!ちゃんと読みます!

ちゃんと一巻から全部読み返しますよ!これから!

ところどころ欠けてる巻があるので買い足て、きちんと最後まで読みます!


それから、お仕事ひと段落したので、

次にヴェネツィア展に行ってきたレポートを書きますー!!

ヴェネツィア展、11日で終わるからペン入れの合間を縫って

無理矢理、強硬して行ってきました!!

迷ってすんごい距離歩いたけど、行って来て良かった!!

素晴らしかった!!

次の記事で詳しく書くよ!




(2011年12月12日ブログ記事より移行)









雪の日のヴェネツィア展


ヴェネツィアーん!

ってことで今日は

ヴェネツィア展のレポートします!

いつも来て下さってるお友達は覚えているでしょうか?

以前、このブログで、

ハイヒールの歴史はうん子さんふみふみ対策が起源だった

という記事を載せたことがあり、

チョピンというヴェネツィア発祥の、

おそろしく踵の高いサンダルを紹介しました。

http://blogs.yahoo.co.jp/otyanomizu111/35190737.html

昔の人のうん子さんはこんなにでかかったのかと

衝撃を受けるお子さんや大きいおともだち続出(???)

…だったかと思うのですが、

なんと!ヴェネツィアには!

それを上回るすごい高さの靴が

存在していた!!!

その名も…

カルカニェッティ!


なっ…………………………………………長いー!


これ…、実際に目の前でみると

すん~~ごい長さで、杭かなんかが展示されてるかと思いました。

水の都ヴェネツィアならではの水よけ対策かと思いきや、

どうも昔の女性のファッションだったらしいのです。

一体、昔の女の人はどんな時にこの靴を履いたのか?

そして転ぶことはなかったのか?

他の文献によると、昔の女性も杖を使用していたそうなので、

専用の杖か何かでバランスを保って歩いていたのでしょうか。



こちらはヴェネツィア人男性の服装。

水の香りがしますね。

優雅な水の音色のよう。

あ、

ちなみに男性用の靴は普通でした。

というか、もしかして昔の女性って今と比べると

かなり小さかったのではないでしょうか?


なので踵の高い靴を履いても今ほど「でけえ!」って感じには

ならなかったのではないか…

踵の高い靴を履くことで立派に目立つことができたのでは…?



こちらは女の子用のミット手袋。

やはり水の香りです。

ちなみに写真は図録からお借りしています!

風俗の他にも天文器具や、巨大な地図、

それからヴェネツィア市の象徴である

書物を持つ羽根の生えたライオンの像も見ることができましたよ!

それから…これはメア・ゲームのゲーム盤!


翠はこの柄のマグネットを購入しましたー!

マグリットさんの足ブーツやパリ地図マグネと一緒に

冷蔵庫に貼ってあります。

「メア」は掛け金のすべてを勝たせるという小さな人物像の呼び名で、

広場や集会場で大流行したルーレット遊び。



さて。

それで、今回のヴェネツィア展で、

いちばんの目玉になっていたのは、「二人の貴婦人」という絵で、

日本初公開だったらしいのですが、


この絵、翠の感想なんですが、

実物で見るより、縮小して印刷してみたときに

際立って美しい不思議な絵だ、ということがわかりました。

この「二人の貴婦人」だけで

一冊の本になっていて、図録に付録として付いているのですが、

あまりに美しすぎて、写真を引用するのはなんとなく気が引けるので

もし興味があって絵を見たい方は調べてみて下さいね!

この絵は、謎に包まれた不思議な不思議な話があって、

どうやら「二人の貴婦人」は、切り取られた絵の一部らしく、

誰が、何のために絵を切り裂いたのかわかってないんだそうです。



なので、長い間、「これは高級娼婦だ」と言われ続けてきたらしいのですが、

なんと、

仕事にあぶれた建築家が、偶然、画廊で見つけた一枚の絵が、

「二人の貴婦人」の上の方の絵であることが発覚。

貴婦人の絵の上に描かれた途切れた花の茎と

建築家が見つけた絵の下に描かれた花の茎が、

ぴったり合ったらしいのですよ。

それはラグーナ(潟)で狩りをしている男たちの絵でした。

それで、これは娼婦じゃない、

夫の帰りを待っている身分の高い女性だ、ということが

わかったわけです。

さらに、貴婦人の絵に描かれたモチーフをよく分析してみると、

キリスト教で「結婚」の象徴である枝、

忠実のシンボルである犬、

純潔の象徴である百合の花、

離れた者の言葉を繰り返し喋るオウム、

…などなど、二人の貴婦人の立場を暗示するものばかりです。

そして、どうやら……、

まだ構図がおかしい、

この二枚だけでなく、さらに左側にも絵の続きがあるのではないか

ということになったらしいんですが……。

翠はこういうミステリーが大好きなので(#^.^#)、

ここんとこのくだりをくわしく読んだのですが、

ひとつ、どうしても気になることが……!

それは、偶然にも「二人の貴婦人」の上の絵を

見つかったとき、

その絵の裏側には、紐がくくりつけられていて、

紐にはいくつもの古びた手紙がぶら下がっていたらしいのです。

その手紙には、何が書かれていたのかーーー!!??

そこんところが書かれてないんだよ(T▽T)泣ー!

他の絵の在りかの地図とかなら面白いのにね!

暗号を解くと場所がわかるとかね!




(2011年12月14日ブログ記事より移行)









トロンプ・ルイユ



読み返して

さっきの記事の修正と補足。

「ラグーナで狩りをする男たち」の裏に

貼り付けられている手紙の謎かわかった。これは…


絵らしい。

貼り付けられた手紙のように見える

だまし絵(トロンプ・ルイユ)らしい。


つまり、

観音扉の表にかかれているのが

「ラグーナで狩りをする男たち」と

「二人の貴婦人」で、

扉を開いた裏の面に

このトロンプ・ルイユがくるのではないか

といわれてるらしい。


本物の手紙がついてたわけじゃなかったんだね!




(2011年12月14日ブログ記事より移行)








お知らせ。

DeviantARTというアートサイトで、

「機械仕掛けの馬」という作品を載せています。

今日から更新が始まりました。

http://fav.me/d4j83c6

良かったら読んで下さいね。

よろしくお願いしますー!

それから、

終わりまで更新された後は

本になるかと思います!

カラーの本を作ることは

尋常じゃなく大変だということがわかったけれど、

白黒の原稿の印刷は、わりと手頃にできるみたいなので、

挑戦してみます!

今更だけど、白と黒だけで絵を描くのって

ものすごく難しい!!

色がついてると、何を描いてもそれなりに

形になるんだけれど、

線だけで「綺麗にみせる」って、

もう、超人の域だと思う……。

そう考えると日本人ってすごい。



(2011年12月16日ブログ記事より移行)










ノエルのプレゼント、中身は??



今日はHPにくわしいお友達が遊びにきますー!

翠のサイトの様子をみてもらいまイメージ 3す。

なので人見さんのために

ノエルのプレゼントを作りました。

中にはいってるのは

こびとのスウも大好きな赤トウガラシ…

てはなく、乾燥トマトです。

いくらなんでもお友達に

トウガラシは(´▽`)笑

昨日は翠も乾燥トマトを

おうどんにいれて食べてみましたよ。


酸味が食欲を刺激して、超うまうまでした!!



(2011年12月21日ブログ記事より移行)









フランスづくし!




きのう

ママンから、カドー・ドゥ・ノエルが

届きましたん。

くつしたの中身はこれだ!!

毛の上で大の字ー!

のダーリンたち。


そして…



きのうの

人見さんからは

こ~んな

摩訶不思議な

マーブル模様の

マカロンをいただきました。


フランスづくしー!のノエルです!

これでクリスマスが

お仕事で牛丼しか食えなくても大丈夫!

幸せ!



ちなみにこれはおまけの写真。

ガスパール君と

おうちの近くのガレットのお店で。

向かいにいるのは人見さん。

ガスパール君、

よだれ垂らさないで!


翠からママンへのカドーは、

「X'masアドヴェント・カレンダー」だったんですが、ママンから

絵の仲間と全部開けて食べたよ。と。


何ィ!?!?

全部だと!?

何やってんの大人!!

大人だめだ!大人ってダメだー!!!!

も~、大人ってダメなんだからあ!

どうして毎日ひとつづつ窓をあけて、

クリスマスを楽しみにしないのか…。



(2011年12月22日ブログ記事より移行)








伯爵のマグカップ。



(2011年12月24日ブログ記事より移行)









Joyeux Noel!


みなさま

メリー・クリスマスです!

ゲストブックをまわらせていただきました!


伯爵マグカップ!

¥1000です。

欲しい方は

kawacemidaichi@ezweb.ne.jp

こちらへ「ほしいよ!」って

書いて送ってね!

ひとりひとり丁寧に返信いたします!


ではでは、

明日は早朝出勤なのでこの辺で!

良いクリスマスの夜を過ごされてくださいな☆

翠の今夜のメニューは

マケローニと、おおやさん特製オムライス、

ケーキは砂糖菓子のシュトーレンです。



(2011年12月25日ブログ記事より移行)



 
 
 

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